強がりはよせヨ
いったい誰が英語は世界共通語だなんて言ったのだろう……。それは、仕事でスイスに行ったときのこと。バーゼルという、一部の日本人のみに馴染みのある都市へ。国際決済銀行(BIS)というのがあって、そこの取材。合い間に、街を散策、していたら、国境を越えていた。15年ほど前、ユーロはまだだったが、すでにヨーロッパはひとつの共同体。検問も何もありゃしない。普通に道を歩いていただけで、あっさりとドイツ領に入っていた。県境・市境ほどのカンドーもない。
何という街なのか(いまでも)知らない。ただ歩き回っただけ。喉が渇いた。自販機なんて気の利いたものはない。コンビにもない。カフェらしき店をやっと見つけた。正直な話、雑貨屋みたいな雰囲気。そこで飲んだのはコーラ。好きではないのだけれど、それしか判別できなかった。悔しいが、さすがワールドブランドだと感心。ドイツ語なんか知らない。第2外国語はフランス語だったし。
英語で訊いた。ハウマッチ? 通じない。11/17付けのネタとは事情が違う、発音が悪いのではないよ。けど、まあ、支払いについての会話であることは、おおむね想像がつく。店のオヤジは、何やら金額を言っているようだが、まるでわからない。仕方がないので、小銭を掌に。これか? それともこれ? オヤジ、勝手に持っていく。店を出ても喚かれなかったのだから、支払いは正しく済んだのだろう。多めに取られていないか? こうした状況では性善説に立たなきゃ。
支払い通貨はスイスフランだった。財布にはドルと円もあったが。交換レートは? そんな難しいこと、気にしてはいけない。その街には独自の「外為」ルールがあるのだろう。ちなみに、バーゼル市内ではすべて英語で問題なかった。蛇足。このあとパリに移動した。いったい誰がフランス人は英語を話さないなんて言ったのだろう……。すべて英語で問題なく。第2外国語は? あはっ、まあ、それでもよかったんだけどさ、フランス語は使うヒマなくて……。強がりはよそうネ。
★強がりはよせヨ(1976、研ナオコへの提供曲)
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