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2010年7月 3日 (土)

感動をありがとう!!! ???

1億サッカーファンを敵にまわすが、って、それは大袈裟か、でも拙ブログに出入りされる何人かのネット友の熱い感覚に水をさすだろう……としても、やっぱり言おう、この感動の押し売り、気持ち悪い。

一人ふたりが、普通のトーンで、良い試合だった、感動した、ありがとう、と、つぶやくのをアホだとは言わない。それは、ぼくが如何にサッカー嫌いであっても、自然な反応だと思う。

だが、マスメディアの沸騰ぶりは、いささか異常で、そこに映し出されるすべての人々の口から「感動をありがとう」との言葉が出てくると、もはや背筋がゾッとするほどの、いやらしさだ。コアなファンならまだしも、ルールすらよく知らない「にわか」ファンまでもが、コーフンする。

このところ、日本人は、やたら感動したがっているようにみえる。WBCもそうだったし、北京オリンピックでも。繰り返すが、感動するなと言いたいわけではない。あまりにも、興奮しすぎるのだ。そして、「ありがとう」。

こうした熱狂的な姿勢は、ファンだけでなく、メディア側にもある。コメンテーターやら解説者やら、皆さん、同様のトーンで叫ぶ。報道する立場なら、もう少し冷静さが必要なのではないか。伝え聞くところによると、戦いの前、日本チーム監督への信頼は薄かったらしい。それが、ちょいと勝ち進んだ結果、手のひらを返しての絶賛へ。

よく見る光景ではあるけれど、でも、結局はベスト16だったんだよね。監督はベスト4を狙っていたとか。もちろん、褒めるべき部分もあるのだろう、けれど、負けは負けとして、きちんとした分析・反省も必要ではないか。

そうした緻密な精査を回避したがるのは、この一件に限らない。ニュース報道、その周辺でも、安易に「謎」や「空白」「闇」を前面に出したがり、その裏での地道な調査なり取材から逃げているかの、そう、安普請が目につくのだ。

頑張った者への拍手は当然だ。しかし、およそジャーナリズムなら、「ありがとう」で終わらせてよいのか。むしろ、この大合唱に違和感を覚えるべきではないか。

サッカーファンでもなく、スポーツファンでもなく、いわば「日本人チーム」ファンの増殖に、ぼくは、本当に、吐きそうになる。

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コメント

「翼賛報道」!?

何に翼賛か?
「視聴率」

来週は、W杯選手、監督が官邸に集合か。
サミットでも少し鼻が高かったようだし。

ひとつだけ、「サムライジャパン」という掛け声が薄かったのはよかった。

投稿: seigu | 2010年7月 3日 (土) 08時01分

勇気ある発言と言わざるをえません。私は日和りました。翌朝、みのもんたが、ずっと「感動」を連発していたので、余計、違和感が募ったと思います。私たちが本当に感動したとしたら、その前の試合同様に、前半で1点を奪った場合だったろうと思うのです。あそこで決められないチームなのですから、「よくやった」とは言えますが、もっとファンは不満をぶつけるべきでしょう。

投稿: ますもと | 2010年7月 3日 (土) 13時57分

seiguさん、ますもとさん、まとコメで失礼。
勇気なんかではなく単純に、あまりの違和感で吐露してみましたが、「感動をありがとう」「気持ち悪い」で検索しアクセスしてくる人もいて、遡ったら、2チャンネルはじめ、かなり以前から、こうしたメンタリティは噴出していたようです。
お二人からも、少なくとも「異議あり」ではないので、当方の腹立ちに賛同する向きは意外に多いのかも。

視聴率という要素も否定しませんが、この「翼賛」に、ぼくは、もっと得体の知れない何かを感じます。いわゆる「時代の空気」とでも。「KY」という言葉、嫌いです。「空気を読む」ことは必要だと思いますが、アルファベット表現でのこれは、いかにも翼賛的で、ぼくの最も忌む「同調主義」に通じる、無言の圧力のように受け止めています。

みんなでカンドーすれば怖くない? かつてビートたけしが喝破した本音、つまり本質は、いまなお健在ですね、残念ながら。

投稿: hiperk | 2010年7月 3日 (土) 17時36分

まったく違う観点なんですが、10年以上前の話ですけれども、アメリカンフットボールのファンである男性が家庭内暴力に走るときは、チームが負けたときではなく、勝ったときなんだ、と聞いたことがあります。同化したとき、けっこうメンタルではヤバイんじゃないか、ということが言えます。距離感を保つこと(自制するってことですね)ができないと、感動依存症になりかねませんね。で、感動がないと、無気力になっちゃうのかもしれません。

投稿: ますもと | 2010年7月 4日 (日) 11時58分

なるほど、興味深い話ですね、ますもとさん。
距離感を保てなくなくったのは何故か、思いつきですが、ひとつの大きな要素は核家族化かも。3~4人の「身内」と、それ以外の「他人」。前者は限りなく「自己」と同一化し、孤立する。「自己実現」なんて簡単には獲得できないし、「個立」なんてのも実は茨の道で、独りで立ち竦む者は、感動という名の「連帯」を求める、のかもしれません。

投稿: hiperk | 2010年7月 4日 (日) 16時25分

お話を伺っていて、皆さんとちょっと違うのですが、数年前の選挙を思い出しました。

 今選挙の真っ只中ですが、私も当時選挙に関っており、コミュニケーション方針として「当たり障りなく、元気よく」を掲げました。賛否ある問題を取り上げ敵を作りたくないし、好感度は上げておきたいと思うと、今でも同様の方針を採用している陣営は多いのではないでしょうか。

 でも、いまやマスコミも企業もさらに個人までもが、こうした方針でコミュニケーションしている気がします。その表れが「ニッポン頑張れ」であり、「感動をありがとう」ではないでしょうか。敵をつくらず、問題ないことだけを大声で言っておくという処世が蔓延しているような気がします。

 かつての「翼賛」は政府の方針のもと、「非常時」を言い訳につくられたものでしたが、いまの「翼賛」は「平時」に「処世」の延長で行われているのかも知れません。

 また、「感動」って昔ほど強い意味がないのではないでしょうか。若者インタビューをみると「いい感じ」っていうくらいで多くの人が使っているような気もします。
 舌足らずですが、この辺で。

投稿: タダ乗りくん | 2010年7月 5日 (月) 16時04分

タダ乗りさんならではの、選挙事情通コメント、感謝。
ぼくも昔、運動員のバイトをやったことがあって(あぁ、報酬をもらうと違法というのは、いつからなんでしょう)、メインはウグイス嬢ですが、たまにマイクを持ち、ただひたすらキャッチフレーズと候補者の名前の連呼でした。事務所に詰め掛ける「支援者」たちへの「ふるまい」を裏で見たり。

と、話がズレてしまいました。
ついでながら、いまの若者の「親友」って50人もいるそうで、またケータイに登録している人すべてが「友達」というのも含めて、言葉の定義、というか、概念があまりに変わりすぎていると感じます。友情も愛情も仲間意識も、もう共有できないんでしょうかね、ぼくらの世代とは。でも、有名俳優の死に対しては老若男女が弔うわけで……、わかんないなあ。。。

投稿: hiperk | 2010年7月 6日 (火) 01時23分

愛の字(初)参上!

もう、せっかく錚々たる先輩たちが感慨を述べ始めた話題に若輩が突っ込もうと思っていた時に「肉じゃが記念日」???「ご馳走様」でおしまいではないかいぃっぃx!!!

スレ違いにはしたくはないので、「感動を・・」に入れますが、なんだか気が失せましたぁ~。が、一言だけ。NHKにもがっかり。「世間の反応が7割反対なので生中継はやめました」。これも大勢(近衛文麿ではない)翼賛ならぬ、大衆迎合???主体性を無くして「敵は作りたくなく、好感度はあげて置きたい」(タダ乗りくん様ご指摘)路線かと。無難といえば無難か。まさか「タダ乗りくん」様の指導ではありますまいなぁ。
確かにPR屋(コミュニケーション屋)としても選択することが「王道」とされる無難な路線ですが、ここはしっかりと主体性を発揮して欲しかった。「懲罰と国技の模様を放送するのは非難の対象にあらず・・・」くらいの主体性が欲しかった。みんなの過半数がやめろというのでやめましたって、、、何???。
ひとつ確かなことは、「相撲」という国技そのものがダーティであるとお墨付きを強化したに過ぎない効果があるだけ。
いちPR屋の私見としては、これほどタダで注目を浴びるケースは望ましい。老いはもとより若き(これが大事よ)も。
であるなら、「相撲」本来の堂々たる本懐こそをアピールする最善のケースではないか。
苦情や叱責や受信料不払いをちらつかせる輩も少なくないでしょうけれど、視聴率は高いぞぉ・・・やりようによっては永谷園も株を上げるぞぉ。お金(広告)を払ってもできない注目を集められる絶好のチャンスなのに(笑)。また、何かと批判の多い、NHKにとってもねぇ・・・。

長文になるなぁ・・さらに「核家族化」視点も絡めたかったがあとは呑み場の講釈にします。
やれやれ。ブログへのコメントは難しい。退散!

投稿: 愛の字 | 2010年7月 7日 (水) 04時11分

愛の字さん、初コメント、ありがとう!!!
もう出掛けなくてはならないので(次項参照)、
あとで、ゆっくりレスします。
「あとは呑み場の」って、当方しばらく修羅場だしなあ。。。
なにはともあれ、満を持しての登場に深謝。

投稿: hiperk | 2010年7月 7日 (水) 07時39分

愛の字さん、ゴメンね~、あとでゆっくりと言いつつ、怒涛の取材でへろへろ。続いて怒涛の原稿書き及び編集作業で、とても手が回りまへん。。。
新しいスレッドを立てます。「呑み場の講釈」の前に、再登場、よろしく。

投稿: hiperk | 2010年7月 9日 (金) 02時13分

愛の字さん

私にもコメント頂いていたのですね。言いぱなしでゴメンナサイ。

>まさか「タダ乗りくん」様の指導ではありますまいなぁ。

そこまで偉くないので、違います。
また、こんな半端なアドバイスは私には思いつきもしません。

今確認したら、NHKの相撲ダイジェスト番組はAM1:50からもやっているのですね。だったら、「生放送は行いません。深夜のダイジェスト番組は残します」のほうがスッキリしていて良かったのにね。

「悪名」もPRとはさすがプロの視点です。これからもいろいろお教え下さい。

投稿: タダ乗りくん | 2010年7月13日 (火) 15時54分

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