« ファイナル・フロンティア | トップページ | 会えるかもしれない »

2009年11月13日 (金)

巧言令色鮮矣仁

タイトルは本文と関係ありません。って……coldsweats01 いや、TBS日曜劇場「JIN -仁-」について一言、どうしても。

なかなか面白いとは思う。相方も同意見。とりあえず、毎回けっこう楽しく観ている。別に、綾瀬はるかが出演しているから、ではなく。続きはどうなるのか、ちょっとワクワクしながら期待もする。実際、視聴率は好いし、この記事のためにネットをざっと検索すると、高い評価が多いこともわかった。

だけど……。ひとつだけ、引っかかっている。

言葉は通じるのか、という点だ。江戸末期、いまから150年ほど昔である。それほどの過去ではない。現代日本語との共通点は少なくあるまい。専門用語や外来語および外国語本体は無理だとしても、なんとかコミュニケーションは成立するだろう。

とはいえ、幕末に生きる武士や町人たちと現代人との会話が、ハナから難なく成立するとの展開は、いささか無理があるのではないか。まずは、喋りのスピードがまったく異なるはずで、江戸の人間に主人公・仁の話す言葉が聞き取れるのか。かなり疑問に思っている。

1970年代後半に日本を離れていた当方、帰国して初めて「THE MANZAI」とも表記される、たとえば紳助竜介やツービートらの漫才に接し、ほとんど理解できなかった。かれらの早口が聞き取れなかったのである。日常会話なら不便は感じなかった。でも、そのシャベクリに慣れるのには多少の年月が必要だった。

そのころの記憶では、たしか、NHKのアナウンサーの話す速度は1960年代には1分間に約300文字だったものが、約350文字になった、とか。現在では、400文字あたりか。たった2、3割であるが、これでもう、高齢者からは「もう少し、ゆっくり喋ってくれないと、わかりにくい」という声が出ていると聞く。

1世紀を超える年月を経て、ぼくらの会話はどれほどスピードアップしたのだろう。もちろん、それだけでなく、発音や単語そのものも大きく変化したはずである。また、鼻音。いまなお吉永小百合は使えるそうだが、ぼくはダメだ。違いすら判別できない。

仁クンが三代続いた江戸っ子で、べらんめぇ調の言葉を理解する人間という設定なら、あまり心配しなくていいかも。だけど、そうではないみたいだし。「頑張りましょう」なんて、仁クンは気軽に口にし、相手もわかったふうだが、本当に? 逆も、同様。ちなみに、ドラマには書き文字も登場する。

もちろん、所詮はフィクションだから、そんなに目くじら立てて批判することもないだろう。だけど、幕末期には存在しなかったペニシリンを現代知識により作り出してしまう、という展開でもあって、そこんとこは医学的に可能との判断はあるとして、それゆえに、「スゴイ、江戸時代でも点滴ができるんだ」などと、観る者に感動を与えているわけで。

そのうえ、主人公は、それなりにタイムパラドックスの問題で悩んだりもする。意思疎通に関しても、時代考証は加えているに違いないだろうけれど、言葉の壁って存外、高いのではないか。せめて、初回くらいは、もっとギャップを描いてもらいたかった。

これが、鎌倉時代とか平安期となれば、もう生き証人は存在しないし、乱暴に言えば、通じるわけがないから、そこは目をつむるとしても構わない。でも、ぼくらの幼いころには明治生まれは当たり前に居たし、維新前の人もギリギリ存命だった。無視はできない。

物語では、多少のスレ違いは描かれているものの、コミュニケーションに支障はないようだ。21世紀に生きていた現代人は、食べ物も含め幕末の世界・習俗に瞬く間に馴染んでしまったように見える。そこのところが、どうにも納得しにくいのである。

|

« ファイナル・フロンティア | トップページ | 会えるかもしれない »

コメント

TBS日曜劇場「JIN -仁-」
これ見てないのです。

最近ハマっているドラマは再放送ですが『白い巨塔』。
毎回見るのは『相棒』『交渉人』かな。

韓国ドラマも見出すと止まりませんcoldsweats01

昨夜は近くのスーパー銭湯のサウナで仁が放送されていました。

車で5分もかからない所に【スーパー銭湯みどりの湯】
が14日にオープンしたので土・日の両日の夜に行ってしまいましたspa
夫婦揃って温泉好きなんです。
最近のスーパー銭湯は本物の温泉ですからgoodです。

妹さん知っているかもしれませんよ!

投稿: みゆみゆ | 2009年11月16日 (月) 10時41分

その銭湯、ウチのほうにも同名があり。チェーン店かな。
いまは本物の温泉が時流なんですね、知らなんだ。。。
だけど、みゆみゆさんが温泉好きなのは知っていますよ、だって、その繋がりで、ここに辿り着いてるわけで。

投稿: hiperk | 2009年11月16日 (月) 23時26分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« ファイナル・フロンティア | トップページ | 会えるかもしれない »