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2007年11月11日 (日)

一期一会

体調の良くないまま修羅場を乗り切った。ホッ。今朝はTBSの「サンデージャポン」を見るため、早起き、という時間じゃないけど。久しぶりの爆睡のあとの朝だったから、ふだんだと、午前中ギリギリまで寝ているかも。布団の中で、先日の取材の「会見」の模様が、30秒ほどかな、流れたのを確認。実際には10分くらいあったと思うので、1割にも満たない。うん、でも、まあ、そんなものだよね。
当方、活字の取材でも、インタビュー時間が30分だろうと1時間だろうと、普通は予定の文字数がだいたい決められているから、凝縮度の問題になるだけで、もし相手と波長が合って2時間以上に及ぶロングインタビューになったとしても、原稿枚数は増えない。逆に、そこそこの分量を書かないといけないのに、多忙なトップゆえ45分が限界、とかなっちゃうと、前置きも省いて、いきなり本題へ。それって、しかし、初対面では、つらい。
大袈裟な言葉を持ち出せば、「一期一会」。二度と会うことのない人に、1時間だけ、内容的には突っ込んだ話を聴くケースが多いのだ。その一回ポッキリの「親しく語る」状態に、「それでは質問です、その1……」とは、なかなかいかないものだ。てゆか、それでいいなら、直接顔を合わせる必要はない。質問状を送り付ければ済む。だけど、インタビューの楽しいところは、「前説」があり、「幕間」があり、ときには「脱線」があることだと、ぼくは思う。
「前説」は、テレビ収録などのそれと同じ意味。相手の緊張を解いてもらうために、天候の話やら、相手企業に直接関係ない範囲での景気動向やらマクロ経済のことやら、なんやかや。笑いなんかが入ると、いいね。ほとんど「つかみ」と同義語かな。
当方の場合、相手はマジメなビジネスマンで、マジメな話を聴くことが多かった。トップや幹部クラスだと取材慣れしているので、それほど「緊張緩和」策は要らない。でも、研究職の人とか、商いの現場のオヤジさん、滅多に表に出ない女性(死語だが「キャリアウーマン」ね)たちは、初対面のインタビュアーに何かを尋ねられると、身構えるものだ。営業職ではない、管理部門の女性なんか、その最たるもの。
だから、肩の力を抜いてあげることが肝要。でないと、1時間のうち、実際に言葉を口にしているのは半分以下、どうやっても所定の文字数に届かない、なんてことになってしまう。それなりに答えてもらったとしても、一般に人の話は、時制も文法もメチャクチャだから、それをロジックに置き換えると、1分の喋りが一言で終わってしまったり。
話に花が咲くと、こっちも楽しいけれど、インタビューされている側にも、もしかしたら、いささかの満足感みたいなもの、あるかなあ~と。貴重な仕事の時間、ときには大切なプライベートの時間を割いてもらって、「無駄だった」とか「つまらなかった」とか、ネガティブな印象しか残らないとしたら、原稿を書く意味ではOKでも、取材者としてのぼくの気持ちが治まらない。勝手な理屈かもしれないけどね。
その相手とは、おそらく、もう会うことはない。どれほど充実した時間を共有できたとしても、通常、その一瞬だけだ。これまで、いくつのインタビューをこなしてきたか、わからないけれど、99%は、覚えていない。だけど、100人に1人、またはそれ以下かもしれないが、記憶に残るケースがある。それが、インタビューの醍醐味である。

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