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2007年10月23日 (火)

大どんでん返し

予備知識がほとんどないまま試写会に行き、どんでん返しを堪能した例として、いつも思い出すのは「ファイナル・カウントダウン」。確認したら米国での公開が1980年8月1日とのことなので、その前、7月ころでしょうね。原子力空母ニミッツが現代から、1945年の真珠湾攻撃の直前にタイムスリップするという話。SF好きなので期待した。マーティン・シーンとキャサリン・ロスが出演するのも魅力だったかな。なにせ「卒業」の大ファンだから。
映画評ではないのでネタバレしてもいいかとも思うけれど、ま、やめとこう。タイムパラドックスの「落とし前」をどうつけるかが、この種のストーリーの最大ポイントなのだが、カンドーした。ラストで「えっ!?」、そして「あぁ、そゆこと?」。同行者(たぶん女房)と、謎解きの反芻しつつ「なるほどね、アレが布石だったんだ~」などと。細かい矛盾はあるかもしれない。時空を超えるのは、いまのところは「空想」でしかないのだから、万人が納得するものでもないだろう。でも、とにかく、見事な結末だと感心した。
最後にアッといわせる映画は、その後の四半世紀で、「シックス・センス」はじめ多数、世に出ているし、決してベストワンではない。映画そのものの出来も、実はイマイチ。ニミッツがロケに使われたのが初めてだったせいか、米海軍のPR的要素たっぷりで、マニアには垂涎かもしれないが、艦載機の離発着シーンなど、ややくどすぎる。それから、日本人としては複雑な感情も。ゼロ戦が撃墜されるところでの歓声は、やるせない。
でも、ラストでの感激の度合いとしてはピカイチだ。単なる衝撃だけではない、「あぁ、こういうことだったのね、よかったね」という、そこはかとない安心感みたいなものがあるのだ。もうひとつの理由は、そこで流れる音楽の、ピッタリ感。意外ではあるけど安堵の気持ちでウエルカムできる終わり方に、少し甘めの、ゆったりとした旋律が、とてもマッチしている。うまく説明できないけど、この曲、ほとんどの日本人に馴染みがあろう。そう、岩崎宏美の「聖母(マドンナ)たちのララバイ」。
日本に帰ってきて、しばらくして、日テレの2時間ドラマ「火曜サスペンス劇場」を、たまたま見たとき、驚いた。エンディングテーマが、あのメロディだった。「へぇ、こんなとこに使われているんだ」と思ったが、作曲者名が違う。盗作だったのだ。大どんでん返しである。結局は、無断盗用を認め、映画で音楽を担当したジョン・スコットのクレジットが入り、きちんとした形で発売され、ご存じのとおりの大ヒット。代表曲になった。もはやスタンダードである。岩崎宏美は、「あの人は今」的番組で、この歌をよく歌う。そんなとき、ぼくは、日本ではあまり知られていないであろう「ファイナル・カウントダウン」を必ず想う。
今回、このブログを書くにあたって、また観た。ラストシーン、涙がこぼれそうになるほど、めっちゃ、感動した。

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コメント

恥ずかしい誤記。
文中、冒頭で、真珠湾攻撃が「1945年」とあるのは、もちろん!「1942年」の間違いです。これは歴史的事実ですからね。パラレルワールドからやってきたミョーなやつだと思われるのも。。。

投稿: hiperk | 2007年10月24日 (水) 14時02分

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