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2007年10月31日 (水)

Halloween

いつのころからか「ハロウィン」という言葉が注釈なしに語られるようになった。そりゃ、「西洋のお盆」みたいなものではある。謂れを知れば、さほど違和感はないかも。シンボルのカボチャは、南瓜と書かれ、ポピュラーな食べ物だし、秋を彩るイベントとして親しまれても、文句は言わない。
しかし、しかしである。いくらなんでもなあ……。いや、でも、「クリスマス」と「正月」と「花祭り(潅仏会)」とが平気で共存し、神社で「お宮参り」、教会で「結婚式」を挙げ、葬式は寺から僧侶を招く、そんな我が国。そう、習合主義(シンクレティズム)の日本だから、何でもあり。それでいいのかもね。
初めて「ハロウィン」に接したのは、渡米した年の10月だったか、30年以上も昔のこと。もちろん、そんな行事は聞いたことも見たこともなかった。驚いた。何が何だか、ボーゼン。子どもたちが仮装して、近所を、こともあろうに夜遅く、歩き回る。耳慣れない言葉を口にして、お菓子をもらって、喜んでいる。なんぢゃ、こりゃあ~!! 異様だった。不思議だった。カボチャをくりぬいて目鼻口をつけた提灯は、まあ、正直な話、下手くそな手作りだから、妙に可愛く感じられもしたが。
そのうち、当方の英語力も少し上達して、あの訳のわからん呪文みたいな言葉は「Trick or treat」だと知り、でも、ピンとこず。一方で、そのお菓子にカラダに良くない物質(毒みたいなもの)を混ぜたヤツがいて、もちろん大きな事件になって、テレビでの解説を目にし、ようやく「お菓子をくれなきゃ、いたずらするよ」ってことだと判明。だが、意味合いは、あまり理解できず。
七面鳥料理を食べる決まりであるのは、わかりやすかったが、どうにも口に合わず。醤油でもつければ、何とか。ある米人家庭で、招かれて食べたけれど、「おいしいね」は完全にお世辞だった。だって、そのころのぼくは、憧れだった、美味しいケンタッキーフライドチキンを自由に食べられるようになったんだからね。わざわざ味のないターキーなんて。70年代後半の日本に「KFC」は、まだ定着していない。値段も高かったし。それに、ハンバーガーといえば「マクドナルド」しか知らないぼくらの前には、さまざまなバーガーショップがあふれ、なかでも「バーガーキング」は好み。そうそう、ドーナツ店も、そこかしこに。さらに言えば、アイスクリームの「31」や「ハーゲンダッツ」、果汁100%の「ホンモノ」のジュースを知り、つまり、アメリカにはこんなウマイものがあるんだ、と驚嘆していたわけで。
さて、日本では、80年代半ば、原宿の老舗玩具店「キディランド」が火をつけたらしい。が、前世紀には、それほどの流行になったとは思えない。一般的に注目されてきたのは、この10年だろうね。たぶん、「バレンタイン」も当初は、こんな感じだったのかな。ちょっとロマンティックな響きが、チョコレート屋さんの「努力」もあって、すっかり定着した。「ホワイトデー」のおまけもついている。
昨今では、パンプキン味のシュークリームなど、カボチャを利用しての甘いものも種類が増えてきたから、「ハロウィン」も、そろそろ「秋の風物詩」入りかな。げに、我が祖国の「ごった煮文化」のパワーは計り知れない。次は、何だろう……。

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