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2007年6月27日 (水)

プロらしさ

ひとつの(ふたつでもいいけど)分野で見事な実績を示したプロフェッショナル(正確には「アマ」だとしても)を、とある企業のCMに起用する手法、全否定はしないけれど、たまに、まったくのミスマッチじゃんって思う。コマーシャルの世界ではシロウトなんだもん。有名人を使えばイイってもんじゃなかろ~と、言っても詮無いことか、政治の世界がねぃ……。
で、その典型が、ある若手のスポーツ選手。競技会でのテクニックやパフォーマンスは、ほとんど関心のないぼくが見ても、実にすばらしい。まだ「こども」なのにと思うと、天才だという評判にも納得。しかし、しかしだ。たしかに、彼女の笑顔は、試合の最中(&直後)には感動的だけど、テレビ画面の中では、最悪。演技など、まったくできていない。ただ、ニコッとしているだけ。ぼくには、それがアホ面に見えてしまう。
まあ、一般的には、そういうものなんだろう。どんなジャンルにおいてもプロである人間なんて、そうそうはいない。野球のイチローがドラマに特別出演したとき、さすがに大リーグでも活躍するプロは違う、と感じたけれど、これは例外中の例外だし、あえて言えば、その演技は「素人としてはスゴイ」というべきもの。歌の上手いお笑い芸人も少なくないが、プロの歌手には敵わないし、芸人として第一級かと問えば、ベスト100には入るとしても、やや疑問。
もちろん、「芸」の域を拡大することに異議を唱えるものではない。けれども、自分の守備範囲ですらトップ・プロであり続けるのは至難だ。プロとしての矜持があるなら、何でもかんでも手を出していいわけではあるまい。それでなくても最近、プロらしいプロが減っている。どんな場面でもそこそこ、というセミプロが蔓延しているように思う。

そういうお前はどうなんだ、と責めないように。原稿を書いても、取材をしても、雑誌や新聞を編集しても、制作しても、それはそれなりに(別世界の人には「1つの分野」に思えるでしょうが、詳しく言えば、それぞれに仕事内容の違う分野であり、その才も異なるのです)、何とか合格点以上にはこなすけれど、いずれも「トップ」じゃない。パソコンもネットも、世間相場からすれば早期に手をつけたが、写メは初心者、光は未だ。首は突っ込んでも、本体まではなかなかだ。「どんなことに対しても一所懸命になりすぎるからよ」と、かつて相方に言われた記憶がある。「ミョーに完璧主義者なんだからぁ~」、結局は息が続かず半端なままに終わってしまう、ということで、まったくもってプロらしくない。
まあ、しかし、何事も極めるのは、シンドイ。「だったら、ひとつだけにしとけばいいのに」。おっしゃるとおり。でもね、好奇心が旺盛でね~。新しいもの、おもしろそうなもの、自分にはないものに、すぐ目がいってしまう。「女性にも?」「もちろん」。「じゃあ、覚悟を決めてからにしなさいね」とは言わない相方、やさしい? いいえ、いいえ、このトシで、そんなバイタリティが残っているとは信じない、エライ相方なのだ。からかっている? 滅相もない。彼女は、ぼくの命の恩人なのです。
なんだか、竜頭蛇尾、と申しましょうか、脱線はなはだしく。これにて店仕舞い。

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コメント

老愚生、生涯通して「セミプロ」であろうと決心、しているわけではないけれども、そんな役回り。
公私融合とかいうこと自体が、セミプロの勧めのよう。
で、いいのではと思う。
もちろん、一心にひとつを守り通し、極めつくす人がいてもいいけれど。
ともかく、多様性の時代。あれこれこなせて、そういえばあいつはあれがいいよね、といわれるのがいいのでは。人生、そのほうが楽しい。
いま、大拙と荷風を並べてレビューするということをしていますが、これがいい。谷崎ほどプロではない荷風、禅一点張りのような大拙が40近くまで仕事を何にするか迷っていたり。
いずれ、自費出版かでお目見えさせられればと思っています。大拙と荷風を扱う趣味的、あるいは下司的な本を扱う書店はないでしょうから。
相方さんによろしく。ブログから見える相方さん、よっぽどしっかりしているように思えます。そういわせたくて書いているか?家の連れ合いも、しっかりしていてくれて助かります。世の中は、家から何から女性で持つ?

投稿: seigu | 2007年6月27日 (水) 07時55分

seigu翁、ありがとうございます。「生涯・セミプロ」とは、恐れ入ります。ぐだぐだとほざいていた自分の浅はかさ、恥じ入ります。そうですね、「公私融合」とはセミプロの勧め、おっしゃるとおりです。いやあ~、またひとつ勉強になりました。
ライフワーク「大拙と荷風」については、上種の出版社と親しい師であれば、いかようにも。楽しみにしております。
それから……、相方への褒め言葉、痛み入ります。もとより他意なく。ずいぶんとおっちょこちょいな性格、師もご存じかと。ただ、繰り返しになりますが、小生が、ただいま生あるのは彼女のおかげ、と。もっとも、師もお連れ合いのこと惚気ていらっしゃるような。ステキな伴侶に、よろしくお伝えください。松前漬け食べたい。

投稿: hiperk | 2007年6月27日 (水) 11時46分

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