« “親愛なる者へ” | トップページ | with »

2006年12月 3日 (日)

TOURIST

Cさんのことに触れたので、その年の4回の海外取材についての回顧談を。アポ取りしただけと書いたが、これが結構な作業だった。ひとつは時差。欧州に2回、ほぼ8、9時間のズレ。相手のビジネスアワーが朝9時にスタートとして、夜中に電話を入れなくてはならない。自宅に戻りアプローチとなる。VIPなので席を暖めてなどいない。なかなか掴まらない。現地の夕刻は当方の朝。メシどころでなく電話、出社してからもトライ。そんな日々の繰り返し。米東海岸は2回、こちらはほぼ逆転だから、夜遅くまで会社から、または未明に自宅から。

言葉も問題。対象は同胞でも、所属先の交換(オペレータ)は日本語を理解しない。共通語の英語で「○○さんを」と言っても、なかには正確な肩書きを知らず、たらいまわしになったり。秘書まで到達するのが、まず初めの関所。誰何されると、当方は日本の雑誌の編集部で、とまず答え、これが大マスコミならともかくも……。さらに「何の用か」と訊かれ、取材趣旨を必死に告げる。そりゃ、英語を使いこなした時期もあったけどさ。

もっとも、やっとのことで取材そのものは快諾されたとして、日程調整が最大の難関。たった一人のために海を渡るわけにはいかない。2人または3人くらいをまとめなければ取材経費が掛かりすぎる。相手は超多忙。それに、同じ都市とは限らない。アメリカのときはニューヨークとワシントンDCで東京・大阪並だったが、ヨーロッパは広い。オートリア・ウィーン~フランス・パリの移動で1日はつぶれる。まあ、おかげで、移動日というかオフの日が発生して、観光、もとい視察にあてられたけれど。

前述の緒方貞子さんのケースでは、国連難民高等弁務官に日本人として初の就任の直後だったので、ことさら多忙を極めていた。その週のどこかで、という約束だけでスイスに飛んだ。1件目の取材でバーゼル市に滞在中、やっと日時が確定した。ホッとしてジュネーブに入った。手前味噌だけど、日本のメディアとしては初の単独インタビュー取材だったはず。おまけに、30分程度しか割けないはずが、1時関半以上もあつきあいいただいた。にこやかに迎えてもらい無事に取材が終わる瞬間、すべての苦労が報われる。編集者冥利に尽きる。
★TOURIST(「夜会VOL.7 2/2」オリジナル曲)

|

« “親愛なる者へ” | トップページ | with »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/192005/12911588

この記事へのトラックバック一覧です: TOURIST:

« “親愛なる者へ” | トップページ | with »