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2006年11月17日 (金)

タクシードライバー

若いころ、しばらくアメリカで生活した。前述のとおり、英語は不得意で、渡米当初は語学学校に通ったのだが、結構苦労した。いや、相当と言うべきか。先生(もちろんネイティブ)の話すことが8割方、聴き取れなかったし、「週末は何をしたか」という簡単な問いにも、うまく答えられない。情けなかった。

それでも、何はともあれ「駅前留学」ではないし、少しずつ上達はするもので「ビギナー」から「トップアドバンス」クラスまでレベルアップし、日常会話に不便なく。そして就職した。仕事になると使う言葉も変わってくるし、高度化する。相変わらずヒアリングは苦手だったが、積極的にラジオを聴いたりもした。なにしろ生活が掛かっている。

必死に努力した、ぼくにとって最も相応しくない単語だが。好きな商売でのこと、苦しくはなかった。と言うとウソになるなあ~。まあ、いまとなっては楽しい思い出ということで。ただ、トラウマ的出来事もあって。あるとき、出張で地方に行き、空港からタクシーに乗った。泊まるホテルの名前を告げたのだが、どうしても理解してくれない。何度言い直したことか。

在米4年目あたりだったと思う。困り果て、ついには紙に書き記し、やっと。だけど、通じなかったことがただもう恥ずかしくて。周囲の日本人は英語に堪能だったのだ。1970年代。駐米勤務はエリートの証だった。もっとも、思い返せば、あのタクシードライバー、英語をあまり解さない移民だったかもしれない。とでも慰めなきゃ……。
★タクシードライバー(1979「親愛なる者へ」)

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